抄録
悪性腫瘍の骨転移ならびに骨転移が疑われる22例および大腿骨頭壊死の1例に, ミニスキャン法による87mSr骨シンチグラフィを行なった経験について報告した。X線検査にて骨転移を認めた6例のうち4例は, ミニスキャン像でも異常が認められ, X線像にて異常を認めなかった16例のうち15例は, ミニスキャン像でも異常を認めなかった。大腿骨頭壊死の1例では, X線像の病巣部に一致して, ミニスキャン像でも異常が認められた。結局, 検査を行なった23例のうち, 3例にミニスキャン法による判定不能例が生じた。判定不能となった原因について検討を行ない, 骨シンチグラフィ用のRIとしての87mSrおよびミニスキャン法の問題点について論じた。