RADIOISOTOPES
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甲状腺刺激ホルモンのラジオイムノアッセイ迅速計算法―2分割ロジット変換の簡便性と有用性―
分校 久志小林 真久田 欣一
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1974 年 23 巻 10 号 p. 557-562

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抄録

ラジオイムノアッセイにおけるデータ処理の自動化は多数検体処理時の省力化, 迅速化, 再現性の点で重要である。理論的には単価の均一な抗原抗体反応の場合, ロジット変換により標準曲線の直線化が可能であるが, 実際には必ずしも単一直線で近似しえない。それゆえ, われわれはTSH-RIAにおいて中間濃度値 (31.2μU/ml) で標準曲線を2分割し, おのおのに対しロジット変換および回帰直線の係数を求め試料濃度を算出する方法を考案した。これらの計算は小型電子式卓上プログラム計算機にて行なった。113検体での本法と従来のグラフ読み取り法との相関はγ=0.9977と良好であった。われわれの方法は小型卓上電子式計算機で可能で臨床上十分実用的であった。

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