RADIOISOTOPES
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沈降法による粒度測定における238Pu X線源の利用
妹尾 宗明立川 登富永 洋榎本 茂正
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1975 年 24 巻 7 号 p. 455-460

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抄録

粉体粒度の測定に238PuULX線を用いるX線透過法を応用し, その適用性について検討した。238Puが内部転換の結果放出するULX線のエネルギーは広範囲な元素物質の粒度測定に適しているが, 単色でないため, 粒度測定の基礎となるX線吸収率の対数ln (Iw/I) と濃度との間の比例性は懸濁粒子濃度が低い範囲でのみ成立する。各種の元素化合物試料について実験した結果では, X線径路長さ5cmの場合, ln (Iw/I) <1.1であるように初期懸濁液濃度を制限すれば, 累積粒子重量百分率について系統誤差3%以下で粒度測定ができる。また, 計器変動による繰返し誤差を3%以下にする条件で, 原子番号の低いほうはMgOまで測定することができる。

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