抄録
兵庫県下の河川水および水道水のウラン濃度を調べた。県内大部分の地域で河川水のウラン濃度は検出限界0.02μg/kg以下であったが, 六甲山周辺および淡路島北部でウラン濃度の高い河川水が認められ, さらにウラン濃度とフッ素濃度には有意な相関が認められた。ウラン濃度の高い河川の分布する地域は六甲花崗岩および領家花崗岩の分布する地域と一致した。河川水のウラン濃度の高い原因は六甲花崗岩および領家花崗岩の地下水によると推定された。水道水の摂取に伴うウランによる年実効線量当量は, 過去には最高で1.5μSv/年 (1996年神戸市兵庫区) と推定されたが, その後ウラン濃度は減少し, 1997年12月以降は厚生省の指針値 (0.002mg/L) の半分以下で, 年実効線量当量は0.3μSv/年以下で推移している。