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γ線被照射ポリブチレンテレフタレートの表面放電特性に及ぼす気圧の影響
杜 伯学
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2002 年 51 巻 5 号 p. 197-203

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抄録

原子力利用や宇宙開発に伴い電気機器および電子部品に組み込まれている有機絶縁材料は必然的にさまざまな気圧および放射線の環境下に曝されている。安全性・信頼性の立場から, 有機絶縁材料の絶縁破壊に対する放射線および気圧の影響を調べた。本論文は, 60Coのγ線を照射したポリブチレンテレフタレートに直流パルス電圧を印加した場合の試料表面の放電特性に及ぼす気圧の影響を検討した。その結果, 100kPaから1kPaまでの気圧範囲では, γ線照射量の増加に伴い試料表面の放電量が大きくなり, また気圧の低下につれて試料表面の放電量が小さくなった。パルス電圧の印加時間が一定の場合には, パルス電圧の周波数が高いほど放電量が大きくなった。

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