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PET臨床における職業被ばくの改善策について
―西台クリニックにおける検討―
望月 芳和宇野 公一小坂 昇渡邉 博子布袋田 真大坂口 和也岡崎 幸雄福島 有希子坪谷 宙石井 麻里子山口 慶一郎
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2006 年 55 巻 2 号 p. 79-87

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抄録

近年, FDG-PET検査は医用画像診断において, 非常に重要な方法になってきた。西台クリニック画像診断センターでは, 開設当時のFDG-PET検査は1日数件であったが, 現在では, 1日40件ほどの検査を5台の装置で行っている。患者数及びFDG-PET検査数の増加に伴う職業被ばく量増加を抑えるために著者らは以下の点を改善した。すなわちFDG-PET検査後の検査結果説明時間の短縮, 自動注入器の導入, PET診療に携わる職員の増加である。特にFDGの注射筒内放射能の正確な測定が可能な自動注入器を用いることにより, 注射室における職員の被ばく量の顕著な減少が見られた。自動注入器導入前後の職業被ばく量は1検査あたり, それぞれ8.55μSv, 1.3μSvであった。これらの改善策は, 患者数及びFDG-PET検査数増加に伴う職業被ばくの低減に非常に有効であったと考えられる。

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