2026 年 30 巻 1 号 p. 127-135
PCまくらぎの設計耐用年数は一般に50年であるが,近年それを超えるものが増加している.既往研究から経年や通トンの増加に伴い,PCまくらぎの曲げ耐力が低下する傾向を確認したが,その要因は不明確である.本研究ではこの要因の解明のため,荷重の繰返し作用と水の影響に着目した検討を行った.具体的にはPCまくらぎと同配合のコンクリート円柱供試体を用いて気乾状態および水中状態の1軸圧縮疲労試験を実施し,荷重の繰返し作用だけでは圧縮強度の低下は見られないこと,水の影響により圧縮強度や静弾性係数が低下すること等を明らかにするとともに,これらの結果に基づくコンクリートの材料劣化モデルを構築した.このモデルに基づく数値解析により,気乾状態ではPCまくらぎの曲げ耐力はほぼ変化せず,水中状態では通トン5億トンでJIS規格値を下回る等の結果を得た.