2026 年 30 巻 1 号 p. 160-163
担い手不足やコスト削減の観点から,特にローカル線では安全輸送を前提とした軌道管理の効率化が求められている.各種軌道変位の従来の管理法は,旧国鉄時代の軌道変位の実態調査結果に基づいて定められた基準値によるものであり,脱線に対する信頼性を直接的に評価していない.そこで,信頼性の評価指標として推定脱線係数比を用い,これに基づく管理法Reliability Centered Maintenance(以下,RCM)を検討した.本論文では,現行の基準値管理を前提としながらRCMを適用した管理法を提案する.そこでは,列車を運休する等して作業時間を確保して保守を集中的に行う「集中保守」の実施を想定する.本管理法の導入により,従来の管理法に比べて少ない保守量で安全度を維持できる可能性を実データ分析によって検証した.