2026 年 30 巻 1 号 p. 72-81
近年,地方都市では人口減少や少子高齢化による中心市街地の空洞化が未だ顕著である.そこでこの状況を打破するための方策として,「駅まち空間」のマネジメントに注目が集まっている.本研究は近年盛んな「駅まち空間」のマネジメントがより広い周辺エリア(徒歩圏)に経済効果を波及させているかを明らかにするために地価の維持率に着目して分析を行った.その結果,環境空間比が60%以上の駅前広場を整備すること,また,そうした駅前広場を含む駅まち空間を積極的に活用する取り組みを行っている事例ほど駅まち空間整備によって向上した地価を維持または向上させていることが明らかになり,「駅まち空間」のマネジメントが周辺エリアに経済効果を波及させ,地域経済の活性化につながることが示唆された.