1998 年 20 巻 7 号 p. 422-432
本論文では, 従来より盛んに議論されてきた冗長ソフトウェアシステムである, N-バージョンソフトウェアシステムおよびリカバリブロックソフトウェアシステムの動作規則に対して, 処理時間制約を付加することにより実時間性を導入したシステムの性能評価モデルについて議論する.具体的には, 各ソフトウェアシステムを構成するソフトウェアモジュールの処理時間を確率変数として捉えることにより, 処理時間制約の下での信頼度および平均処理時間を導出する.また, これらのシステムの性能評価を数値例を用いて議論する.