抄録
加速寿命試験の結果を用いて通常使用時の寿命を推定するためには、温度、湿度、印可電圧等のストレスと寿命または劣化量との関係を式(モデル)を用いてあらわすことが必要となる。しかし、提案されているモデルの多くは、経験的の求められたもので、その結果、実験者によりモデルが様々あり、非常にわかりずらくなっている。本研究では、島田、塩見らが反応速度論から提案した統一寿命モデルに拡散過程を加えて統一劣化モデルを導くとともに、これらの寿命モデルおよび劣化モデルが従来の研究で得られている電子デバイスの寿命試験データやストレスを広範囲にかつ独立にかえておこなった炭素皮膜抵抗器の寿命試験データにあてはまるかどうか研究した。結果として、導いた統一寿命モデル、劣化モデルによくあてはまることがわかった。