日本信頼性学会誌 信頼性
Online ISSN : 2424-2543
Print ISSN : 0919-2697
ISSN-L : 0919-2697
フェーズドアレイレーダの最適保全方策
伊藤 弘道寺本 和幸中川 〓夫
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 21 巻 4 号 p. 229-236

詳細
抄録
フェーズドアレイレーダのアンテナは, 数千本の素子から構成されており, 各素子より放射される電磁波の位相制御することによってアンテナ全体の指向性を制御している.これら素子が多数故障すればレーダとしての性能に影響を及ぼすため, 素子の故障数が許容範囲を超えるまでに故障した素子を交換する必要があるが, 素子交換作業はシステムの運用を中断することから, システムの可動率の低下を防ぐために交換頻度は最小に抑える必要がある.本論文では, フェーズドアレイレーダの素子に対して定期的な点検を実施し, 一定の点検回数毎に故障した素子を全て取替る保全方策を考える.各素子がポアソン過程に従って故障すると仮定し, 単位時間当たりの期待費用を最小にするような最適取替間隔が存在することを示す.最後に数値例を与える.
著者関連情報
© 1999 日本信頼性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top