統計科学におけるシミュレーション技術の現状と今後の展望(<特集>シミュレーションと信頼性)
2009 年 31 巻 4 号 p. 244-249
詳細
2009 年 31 巻 4 号 p. 244-249
急速な計算機技術の進歩により大規模なデータの取り扱いが現実的なものとなったことで,統計科学においてシミュレーションは研究対象から現実の問題解決手法としての有用性を増している.そして自然科学,社会科学,人文科学のあらゆる分野において,地球システム,生命システム,社会システムといった大規模でかつ複雑なシステムを用いた予測技術・知識発見技術へのニーズが急速に高まっている.本稿では主として予測技術という視点からシミュレーション分野の進歩に対する今後の社会的要請が大きいと考えられる領域を示し,それらについて統計科学が果たす役割を展望する.
