本研究では2つ以上の状態を確率的に取るエッジから構成される直並列システムについて,各エッジの状態に対応した容量(距離)が与えられている時に,システムの最大流量(最短距離)の分布の算出問題を考察する,分布の算出は,各エッジの状態を全て列挙し,そのときの最大流量(最短距離)と状態確率を算出して求められるが,エッジ総数と各エッジの状態数が増えるとその算出時間は指数的に増大する.そのため本研究では,最大流量(最短距離)の分布算出のための効率的な算出方法の提案を行う.そして計算量と記憶容量のオーダー及び計算機による実験で評価を行う.この結果により本研究で提案する算出方法が有効であることを示す.