保育学研究
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原著<論文>
保育要領の形成過程に関する研究
加藤 繁美
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2016 年 54 巻 1 号 p. 6-17

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抄録

本研究は, 日本で最初の「保育内容の基準書」として刊行された保育要領の形成過程を明らかにすることを目的にしたものである。これまでこのテーマで行われた研究は, 当事者の回想を基に展開されたものがほとんどで, 歴史的資料に基づいた研究が行われてこなかった。本研究はこれを CI&E (Civil Information and Education Section: 民間情報教育局) カンファレンス・レポートを使って明らかにしたものである。
研究の結果, 単なる「国家基準」としてではなく, 「学術的な教育書」として保育要領が作成されていく全体像を明らかにすることができた。そして保育要領制定の重要なポイントが, 「学術的な教育書」として作り上げた保育要領を, 保育実践の「国家基準」として機能させようとした事実の中にあることを明らかにした。

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© 2016 一般社団法人 日本保育学会
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