2012 年 5 巻 2 号 p. 1-13
京都市の「京のアジェンダ21フォーラム」の事例から,環境パートナーシップ組織の活動展開プロセス,機能を明らかにし,今後の課題について考察した.同フォーラムは,京都市での温暖化防止活動推進のプラットフォーム,円卓会議,中間支援の機能を果たしてきた.しかし,組織の当初の目標が一定程度達成されたにもかかわらずその再設定がされないことで,関係主体にとって存在意義が低下し,活動が停滞している.今後,同フォーラムの位置づけと目標の再設定が必要であり,具体的には,多主体参加による温暖化防止活動に関する「制度化」を担う組織として位置づけ,それを実現するためにプラットフォーム,円卓会議機能を活性化することを提案する.