抄録
キシュウスズメノヒエは極めて多収で粗飼料としての価値が高く、耐湿性に富み排水不良な水田の栽培に適する。しかし、キシュウスズメノヒエ栽培跡地を水田に還元するときその雑草化が問題になり、適確な防除法を確立することが必要である。その再生防止には除草剤の利用が考えられるが、その効果的利用をはかるには薬剤単用によるよりも、あらかじめ、耕起とか競合作物の導入によって抑圧し、その密度の低下をはかるなど生態的な手段を加えた総合防除が望ましいと思われる。そこで、ここでは耕起と競合作物の導入によるキシュウスズメノヒエの抑圧効果について検討した結果を報告する。