実験音声学・言語学研究
Online ISSN : 1883-6763
論文
老人福祉施設における高齢者音声の特徴 に関する実験音声学的一考察
平尾 麻衣子
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2020 年 12 巻 p. 39-55

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抄録

本研究は、老人福祉施設に通所する高齢者の音声を、実験音声学的方法によって分析することにより、高齢化に伴う様々な声の変化や特徴の一端を模索したものである。音圧、ピッチ、持続時間長、SPG (Sound Spectrogram) の評価を中核とする分析結果から、高齢者音声の特徴が示唆された。特に今回の観察の範囲では、高齢者音声が「弱々しく、不安定な音声」になる原因は (1) 音圧の低下、(2) ピッチの不安定さであることが明らかになった。またその改善策として、(1) 声門へ送る呼気流の量を増大させる、(2) 声帯振動を安定させる朗読指導現場でのトレーニングの有用性が示唆された。

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