2017 年 15 巻 4 号 p. 267-272
キャンパスに定められる地区計画は、基本型と応用型で整備効果に違いが見られる。基本型の地区計画をキャンパスに定めることの効果は、周辺地域に配慮した適切な規制数値を定めることである。応用型地区計画をキャンパスに定めることの効果は、大幅な規制緩和でキャンパス整備に寄与し、オープンスペースや公共施設の整備といった地域貢献を推進することである。<br>今後のキャンパス整備においては、基本型は大学及びその周辺一帯の景観規制・誘導を行う場合や、従来の規制から必要最低限の緩和を行う場合適している。応用型はより良いキャンパス空間を形成するために、キャンパス整備上有用な規制緩和を行う場合に適していると考えられる。