2017 年 15 巻 4 号 p. 284-288
持続可能な社会を実現するため,画期的な科学技術発展と共に多様な主体が連携した総合的な取り組みが必要となる.それに対して,昨年,「超スマート社会(society 5.0)」という取り組みが提示された.本研究では様々な社会連携を踏まえて,Society5.0の実現に向けた環境バランスの潜在的な達成可能性をシナリオ分析によって明らかにすることを目的にする.シナリオは,スマートな農業,スマートな移動,など5つのシナリオを設定した.結果,society5.0の実現によって,2035年までに日本全体で環境バランスを達成する可能性があるが,三大都市圏は環境バランスを達成することが難しい.