都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
仮設住宅の無償提供の終了後における自主避難者の生活実態と意向
福島原発事故の発生に伴う福島県からの自主避難者を対象として
矢吹 怜太川﨑 興太
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2018 年 17 巻 1 号 p. 1-7

詳細
抄録

本研究では、仮設住宅の無償提供終了後における、自主避難者の生活実態と意向、支援策について論じている。本研究を通じて、①供与終了後、各都道府県では自主避難者に対する住宅支援が創設されたこと、②住宅支援の要件を満たすことが難しく、その実績が限られていること、③特に経済的な面で自主避難者の生活が苦しめられていること、④子どもの健康や将来、住みやすさ等を考え、今後定住を予定している者が多いことが明らかになった。以上より、国は自主避難者が安心して暮らせる制度の創設、ひとりひとりの生活実態を考慮した、柔軟な支援をすることが必要であると指摘している。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
次の記事
feedback
Top