都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
道路協力団体制度を用いた道路空間の活用
中江 拓二郎松本 邦彦澤木 昌典
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2020 年 18 巻 4 号 p. 383-387

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抄録

本研究は、道路協力団体制度を用いた道路空間活用に着目し、道路協力団体制度で指定された民間団体の属性と活用実態を把握し、活用した道路空間の特性、並びに現行制度の課題とその要因を明らかにすることを目的とした。道路協力団体へのアンケート調査及びヒアリング調査から以下のことが明らかとなった。本制度への申請事に、道路空間の維持管理活動を期待する団体が最も多く、地域の賑わい創出にも一定の期待が持たれていたことが分かった。また収益活動を行う際には歩行者や車の通行に影響の出ない形態であることが求められ、歩行者空間でイベント事業を実施する際には、道路使用許可の基準が明確にされていないこともあり警察協議に時間を要している。さらに、収益活動を実施する上での主な障壁として、道路管理者以外の地方自治体や警察等との協力関係を築きにくいことや活動空間が限定されること、また労力に見合った収益を上げることが出来ないことが明らかになった。

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