都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
不連続な2線の堤防の間にある公園緑地の空間的特徴
重信川の霞堤3例に対する現地踏査報告
村上 修一
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2022 年 21 巻 2 号 p. 102-106

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抄録

不連続な2線の堤防すなわち霞堤の間にある公園緑地は,まちと川との間の空間の連続性を創出すると予想される。既報では,まちから川に対する可視性と接近容易性について現地踏査が行われたが,明確な特徴は認められず,むしろ,それらを低下させる地形や樹林,隣地や建物の存在が確認された。一方,まちから川に対する可視性と接近容易性を検証するにとどまらず,2線の堤防やその切れ目が成す空間や景観にも着目することが課題として示された。本稿は,その課題を検証すべく重信川の3箇所を踏査した結果の報告である。踏査の結果,以下のことが判明した。1)まちから川に対する可視性と接近容易性を低下させる要因については,既報と同様のことが確認された。2)堤防による囲繞性や堤防端部の現れという空間的特徴が新たに把握された。

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