本研究では、兵庫県下で極めて人口が低密度かつMaaSの実証実験されていた播磨科学公園都市を事例として取りあげ、低密度市街地内移動の際の交通課題の把握、その課題に対しMaaSの移動手段を用いることによる解決可能性の有無を明らかにする。都市内に居住する住民や通学する学生への調査やヒアリングを通じて以下のことが明らかとなった。1)次世代モビリティの利用可能性は自動車依存によって限定的である。2)次世代モビリティは現状の都市内交通課題に対応する移動需要を満たしていない。3)日常的に訪問する場所や施設が少ないことが、次世代モビリティの利用を阻害している。4)交通結節点である光都バスセンターは日常的に利用されている施設ではない。