都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
北陸三県における国立大学及びその旧制前身校による旧軍施設の転用について
今村 洋一
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2024 年 22 巻 4 号 p. 592-597

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抄録

本研究では、北陸三県の国立大学(富山大学、金沢大学、福井大学)を対象に、旧軍施設の転用実態を整理する。富山県では、罹災した富山師範学校が、郊外の旧軍施設(旧歩兵第35連隊)に移転し、新制移行後30年以上かけて、その校地及び隣接地に集約移転した。石川県では、非罹災の金沢高等師範学校や石川青年師範学校が、郊外の旧軍施設に移転した。一方、占領軍の方針もあり、城郭部の旧軍施設が新制金沢大学のメインキャンパスとなり、集約移転が進められた。福井県では、罹災した福井師範学校が、郊外の旧軍施設(旧歩兵第36連隊)に移転した。また、後の福井地震で罹災した福井青年師範学校も郊外の旧軍施設(旧歩兵第36連隊)に移転した。新制移行後は、福井市内の工学部周辺への集約移転が進められた。

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