都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
集落景観画像に適用した「小さな物体検出」の精度検証
SAHI(Slicing Aided Hyper Inference)の分析手法を一例として
萩原 和
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2025 年 24 巻 2 号 p. 189-194

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抄録

本報告では、集落景観画像に適用した「小さな物体検出」の手法(SAHI(Slicing Aided Hyper Inference))が、どのような精度で挙動するのかを検証した。その結果、SAHIを追加した物体検出のほうが細やかな部分で検出していることが判明した。これまで、集落景観のように広角な画像では、集落エリアの景観要素である各建物をクリアに物体検出できない場合も少なくなかった。その意味において、SAHIを介した画像解析は有効な手法であることが示唆された。しかしその一方で、検出精度(誤判定の割合、検出率など)が弱含みである面も見られた。こうした結果が生じた理由はさまざま考えられるが、原因の一つとして機械学習モデルの追加トレーニングが不十分な状態だったことが挙げられる。引き続き更なる検証を進めて、より良い集落景観画像の解析手法を検討していく。

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