2004 年 3 巻 1 号 p. 15-18
人口減少を背景とした成熟社会において持続可能性を考慮した環境循環型都市を目指し、重点的整備と縮退のメリハリをつけた市街地の再編が急務である。また、都市計画と都市経営を含めた核政策との連動による実現化に向けて都市マスの展開と運用の検討が必要である。北海道の諸都市では建設初動期より計画的に都市が建設されており、環境循環型都市に向けて良質な都市ストックを活用した都市の再編が求められている。そこで本論では函館市を事例として、1)計画意志の役割を明確にし、2)中心部の位置付けと重点的整備を行っていく都市の構造を捉える視点を提示し3)環境循環型都市への再編に着目した都市の構造と計画の展開を考察することを目的とする。