2008 年 7 巻 1 号 p. 27-30
2004年スマトラ沖津波から3年が経過したインドネシアバンダアチェでは未だに再建事業が進められている。再建プロジェクトにはJICAやUSAIDといった外国の支援機関が大きく関わっているが、コミュニティーベースの再建を進める方針と、村レベルでの再建を進める方針が混在したまま事業が進められ、マスタープラン作成やヴィレッジプランの作成をするなかで混乱も生じている。筆者らは被災地の復興状況および再定住地である恒久住宅にて居住環境を把握する目的で2008年3月に現地調査を行った。本稿ではBRRによって進められている復興事業および居住環境に関する課題について現地で実施したヒアリング調査をもとに報告する。