2024 年 39 巻 1 号 p. 50-54
疲労によって日中の精神活動は低下し、気分の落ち込み、注意力低下によるエラーの発生、行動全般のパフォーマンス低下や居眠りによる事故などを誘発する恐れがある。疲労測定では、疲労した都度、即座にかつ簡便に測定できる手法が求められている。我々は、これまでに音声からカオス理論を用いて疲労状態を検出する研究を行ってきたが、実際の疲労の程度や、課題への集中の程度が判断できなかった。本研究では客観的疲労の指標として、唾液アミラーゼの測定と、疲労課題中の心拍変動からLF/HFを測定し、音声解析結果と併せて検討を行った。その結果、実験参加者は客観的に疲労状態を意味する反応を示し、その状態を音声から推測することが可能であった。