理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
短報
主観的速度を用いた踏台昇降時の運動効率について
竹井 仁岩崎 健次柳澤 健
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 21 巻 4 号 p. 289-291

詳細
抄録

本研究は,踏台昇降における各個人の至適速度(真の運動効率が最大)を求め,快適速度との関係を検討することを目的とした。対象は健常成人男性10名。運動課題は,3種類の高さ(10・16・20cm)の踏台をそれぞれ3種類の速さ(「遅く」「普通(快適速度)」「速く」)での踏台昇降である。施行条件として,昇降速度(回・分-1)は被験者が主観的に決定し,各運動課題につき3分間酸素摂取量を測定した。その際手すりは使用せず,顔は前方を向かせた。
その結果,最大効率は約16%で,その際の踏台の高さは20cm,至適速度は「普通」の快適速度(約20回・分-1)のときではなく,「遅く」で行った約13回・分-1であった。運動課題全体では約8〜16%の効率を示した。今回の結果から,至適速度と快適速度の相違には,実験の施行条件が影響したものと考える。

著者関連情報
© 1994 公益社団法人 日本理学療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top