理学療法学
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症例研究
新生児早老症様症候群の理学療法経過
上杉 雅之原 章木村 義浩富永 通裕
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1997 年 24 巻 6 号 p. 347-352

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抄録

新生児早老症様症候群(Neonatal progeroid syndrome; NPS)は,出生時から見られる早老症様顔貌,皮下脂肪組織の減少,発達遅滞を特徴とする極希な疾患である。今回,姉弟発症例のNPSに対して,症例1(姉)は2歳より5歳4ヵ月まで,症例2(弟)は1歳より3歳6ヵ月まで,神経発達学的治療に基づく運動療法を実施した。その結果,症例1は5歳2ヵ月より段差昇降,症例2は3歳1ヵ月より歩行器歩行が可能となった。本2症例は,筋緊張低下,筋力低下,関節形成不全,特異な体型,呼吸・摂食機能障害を有したものの緩徐な運動発達を示した。

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© 1997 公益社団法人 日本理学療法士協会
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