1999 年 26 巻 6 号 p. 254-259
慢性関節リウマチの活動性を評価する指標の一つにLansbury活動性指数がある。現在,広く用いられている方法でもあるが,赤血球沈降速度計測のために採血を行う必要がある。一方,理学療法士が活動性を評価する指標として何が適切であるかいまだ報告はない。1992年,Masonらは3つのVisual Analogue Scaleを基本にした自己記入式の簡易な疾患活動性評価表を提唱しているが,これは6つの質問項目からなり,およそ10分以内に回答できるようになっている。今回,Masonらの試作による疾患活動性評価表を用いてLansbury活動性指数およびADLとの相関を検討した。その結果,Lansbury活動性指数およびADLとの間に有意な相関を認め(Lansbury活動性指数間がr = 0.89,ADL間がr = -0.64),当評価表が慢性関節リウマチの活動性を評価する上で有用であることが示唆された。