2015 年 42 巻 2 号 p. 114-118
【目的】腰部多裂筋(以下,LM)の選択的活動を狙って考案したexercise(以下,N-ex)におけるLMの選択的活動性の程度を明らかにすること。【方法】健常大学生21名を対象に,表面筋電図によりLMと腰腸肋筋胸部線維(以下,ICLT)のexercise時における筋活動(以下,%MVIC)を評価した。さらに%MVICよりLocal筋/Global筋比(以下,L/G ratio)を求め,N-exにおけるLMの%MVICとL/G ratioを既存のexerciseと比較した。【結果】N-exは,LMにおいて腹部ドローインに対してのみ有意に高い筋活動を,ICLTにおいてバードドックに対してのみ有意に高い筋活動を示した。また,N-exはL/G ratioにおいて既存のexerciseに対して有意に高値を示した。【結論】筋電図学的解析により,N-exではバードドックと同等のLMの活動を保持しつつ,より選択的なLMの活動が得られることを明らかにした。