理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
短 報
幼児版運動イメージ評価尺度の開発
─信頼性・妥当性の検討─
松田 雅弘新田 收古谷 槙子池田 由美楠本 泰士
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 44 巻 3 号 p. 213-218

詳細
抄録

【目的】発達障害児の運動イメージの未熟さが指摘されるが,幼児の運動イメージを評価する方法はない。幼児版運動イメージ評価尺度を開発し,評価の信頼性・妥当性を定型発達児で検討した。【方法】対象は42 名,そのうち13 名に再度同じ評価を実施した。評価は対象児に5 種類の基本肢位から1~2段階の姿勢変化をイメージさせ,その姿勢の絵カードを回答させた。同一評価者が36 点満点で評価した。分析は年齢との関連性をSpearman の相関係数,評価結果の信頼性を級内相関係数ICC,内的整合性にはCronbach’sのα 係数を求めた。【結果】運動イメージ評価指標と年齢との相関はrs = 0.72 と強い関連性を示した。ICC(1,1)は0.859 と高い信頼性があった。Cronbach’sのα 係数は0.829 で高い内的整合性を示した。【結論】今回の運動イメージの評価の妥当性と信頼性が確認でき,今後発達障害児の評価指標になりえると示唆された。

著者関連情報
© 2017 日本理学療法士学会
前の記事 次の記事
feedback
Top