理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
症例報告
右小脳・脳幹梗塞による中枢性めまいと両側前庭障害を合併した症例に対する前庭リハビリテーション
荻原 啓文加茂 智彦田中 亮造加藤 巧遠藤 まゆみ角田 玲子伏木 宏彰
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 48 巻 1 号 p. 108-116

詳細
抄録

【目的】右小脳・脳幹梗塞による中枢性めまいと両側前庭障害を合併した症例に対する前庭リハビリテーションの効果を検討した。【方法】症例は40 歳代男性,めまい・ふらつきの改善を目的として当院を受診した。頭頸部の運動を伴う身体運動によってめまいやふらつきが生じ仕事復帰が困難な状況であった。理学療法士による前庭リハビリテーションと運動指導を実施した。【結果】Dizziness Handicap Inventory (DHI)_Functional,Dynamic Gait Index (DGI),Functional Gait Assessment (FGA) に改善が認められた。【結論】脳血管障害から中枢性めまいを呈した症例に対する前庭リハビリテーションは歩行能力やバランス能力,ADL の改善に有効な可能性があることが示唆された。

著者関連情報
© 2020 日本理学療法士学会
前の記事 次の記事
feedback
Top