理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
ステートメント
低強度経頭蓋電気刺激の理学療法領域における使用に関する声明(2025年度版)
金子 文成石黒 幸治大西 秀明久保田 雅史髙橋 容子野嶌 一平松木 明好松田 雅弘森岡 周森 信彦
著者情報
ジャーナル オープンアクセス HTML

2026 年 53 巻 2 号 p. 85-88

詳細
抄録

近年,理学療法領域において,低強度経頭蓋電気刺激(low intensity transcranial electrical stimulation:以下,tES)をはじめとする非侵襲的脳刺激(non-invasive brain stimulation:以下,NIBS)を用いた研究が急増している。tESは神経可塑性を修飾し得る有望な手法であり,簡便かつ低コストで応用可能な点が注目される。一方で,適切な知識・訓練を欠いた使用は安全性や倫理面での問題を伴う。国内では日本臨床神経生理学会がNIBSの安全指針を公表しており,本委員会でもこれを踏まえ,理学療法領域におけるtESの安全で効果的な利用を啓発するために声明を発出した。本声明では,tESの定義や作用機序,刺激条件,リスク管理,倫理的留意点を整理するとともに,教育・トレーニングの体系化の必要性を提言した。今後は,理学療法士が責任ある実施者としてtESを安全に運用できるよう,国内外の学術団体と連携し,標準化された教育体制と実施指針の整備が求められる。

著者関連情報
© 2026 日本理学療法学会連合

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
次の記事
feedback
Top