論文ID: 11896
【目的】看護師における労働生産性の実態を調査し,心身の健康に関するワーク・エンゲイジメント,ワーカホリズムおよび腰痛との関係性を明らかにすることを目的とした。【方法】病棟看護師女性73 名を対象とし,無記名自記式のアンケート調査を実施した。調査項目は,労働生産性,ワーク・エンゲイジメント,ワーカホリズム,腰痛の有無,期間とした。【結果】労働遂行能力は,ワーク・エンゲイジメント得点の間に有意な正の相関が認められ,ワーカホリズム得点間において有意な相関は認められなかった。ワーク・エンゲイジメントにおいて,腰痛群は,非腰痛群と比較して有意に低値を示し,ワーカホリズムでは両者に有意差は認められなかった。【結論】非特異的腰痛の有無および労働遂行能力は,ワーク・エンゲイジメントを説明する独立因子であり,ポジティブメンタルヘルスの重要性が考えられた。