論文ID: 12147
【目的】日本語版高齢者運動セルフエフィカシー尺度の信頼性・妥当性を検証した。【方法】保健事業参加高齢者を対象とした。翻訳はバイリンガル2 名の順翻訳と逆翻訳を経た。再テスト信頼性検証に級内相関係数とBland-Altman 分析,内的一貫性検証のためCronbach のα 係数,同時的妥当性検証に運動セルフエフィカシー尺度との相関分析,因子構造とモデル検証のため探索的および確証的因子分析を行った。【結果】対象294 名中217 名を解析した。再テスト信頼性の級内相関係数0.57,α 係数0.95。運動セルフエフィカシー尺度との相関係数は0.42 で,運動行動変容段階や最大歩行速度と有意な相関を認めた。3 つの因子負荷量は0.5 以上,寄与率62.3%。因子名は環境的負荷,身体的負荷,精神的負荷とした。【結論】構成概念妥当性が確認され,モデル適合度はRMSEA を除き高値だった。再評価信頼性の検証が課題として示された。