論文ID: 12502
【目的】高齢心不全患者の回復期リハビリテーション病棟入院時の全身性炎症が入院中の日常生活活動の変化と関連するか検証することを目的とした。【方法】対象は回復期リハビリテーション病棟へ入院した心不全患者90名とした。調査項目は,基本属性や医学的属性,入退院時のFunctional Independence Measure(以下,FIM)を指標とした。全身性炎症に関しては,modified Glasgow Prognostic Score(以下,mGPS)を指標とした。mGPSのスコアにより「低炎症群」と「高炎症群」の2群に分類し比較した。【結果】高炎症群は低炎症群と比較し,入院時運動FIM, 退院時運動・認知FIM, 運動FIM利得・効率,実績指数が有意に低値を示した。【結論】回復期リハビリテーション病棟における高齢心不全患者の全身性炎症は,入院中の日常生活活動の変化と関連する可能性が示唆された。