論文ID: 25-12588
【目的】慢性心不全患者に対する訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)が下肢機能に及ぼす影響を,訪問リハ開始時の日常生活動作能力(Activities of Daily Living:以下,ADL)レベルおよび要介護度別に検討すること。【方法】訪問リハを実施した心不全患者116例をBarthel Index得点および要介護度別にそれぞれ3群に分類し,開始時と3ヶ月後のShort Physical Performance Battery(以下,SPPB)得点および変化割合を比較した。【結果】全対象のSPPB得点は3ヶ月後に有意に改善した(p<0.001)。また,ADLレベル別・要介護度別に分類した3群間でSPPB改善,維持,低下の分布が有意に異なっていた(p<0.05)。【結論】訪問リハにより下肢機能を維持・改善できる可能性が示唆され,ADLレベルや要介護度によりSPPB得点変化の傾向が異なっていた。