本研究は、日本自動車産業の次世代車開発時に、金型製作をコア技術として保有する金型メーカーの、中核的サプライヤーとしての役割を明らかにすることが目的である。
本研究は、①金型製作技術をコアとして保有する中核的サプライヤーとしての金型メーカーに注目し、②次世代車用基幹部品の開発段階の参画から量産に至る、所謂一貫生産体制の構築及び安定的な部品供給量を果たせる量産化体制を社内確立した企業事例に着目し、分析する。明らかにする点は、次世代車用基幹部品の開発時に中核的サプライヤーとしての金型メーカーが果たした役割、そしてそれら金型メーカーと各自動車メーカーとの緊密な関係性を示す具体的な取組内容を、事例研究を通じ得られた結果から導き出す。