イノベーション・マネジメント
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Print ISSN : 1349-2233
論文
Facebookページにおける共感の発生要因とコミュニケーション効果
竹内 淑恵
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2016 年 13 巻 p. 1-26

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抄録

本研究では、「共感を媒介としたコミュニケーション効果モデル・修正版」を用い、なぜ共感が発生するのか、共感によってどのようなコミュニケーション効果が得られるのかについて実証的に分析した。共感は、結びつきの強度、視点取得、ホモフィリーの3因子で構成している。得られた知見は以下の通りである。

・エンターテインメントは、受容・拡散、信頼・満足に直接プラスの影響がある。共感に対しては総合効果として大きく影響している。論点提示は、結びつきの強度、視点取得の2因子に直接影響するとともに、総合効果の点でも共感の大きな発生要因となっている。実用性は3因子にプラスの影響を及ぼしている。

・結びつきの強度は、視点取得とホモフィリーにプラスの影響を及ぼすとともに、受容・拡散にも直接的に影響している。視点取得はホモフィリーと受容・拡散に、また、ホモフィリーは受容・拡散に影響を及ぼしている。

・受容・拡散に対して3因子それぞれからプラスの影響があり、受容・拡散は信頼・満足に影響を及ぼしている。

また、Facebook企業・ブランドページのランキング1位のTokyo Disney Resort、2位のANA.Japanに焦点を当て、多母集団の同時分析によって、2ブランドの違いを詳細に検討した。さらに、グランズウェルで定義された4つのグループである批評家、収集家、加入者、観察者を、それぞれ参加度の高・低の2群に分けて、差異も検討した。

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© 2016 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
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