2004 年 19 巻 1 号 p. 37-41
本研究の目的は,2年が経過した時点の介護保険サービス利用状況の把握と要介護度別の介護保険サービス利用内容の比較および介護保険制度改定前と改定後を比較する際の基礎資料を得ることである。対象者は80名で,栃木県西那須野町にあるN総合在宅ケアセンターで通所リハビリテーション利用者である。要介護度別に支給限度単位数および全サービスの単位合計数を100%としたサービス利用率をそれぞれ算出した。また,サービス別利用率の結果を軽介護群(要支援~要介護度2)と重介護群(要介護度3~要介護度5)の2群に分類した。結果として,要介護度別のサービス利用率は,各支給限度額の約60%前後であった。また,軽介護群は通所型サービスを多く利用し,重介護群は訪問型サービスを多く利用していることがわかった。福祉用具貸与内容の比較から,重介護群は,在宅生活を中心とした環境設定が求められていると考えられる。