理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
特集:高齢者のリハビリテーション
動物の老化
中山 智宏
著者情報
キーワード: 動物, 老化, 病気
ジャーナル フリー

2004 年 19 巻 3 号 p. 169-173

詳細
抄録
動物の老化について,愛玩動物での老齢疾患を中心に考察した。近年,犬や猫の寿命は飼育環境の改善,疾患予防等によって飛躍的に延び,今まであまり見られなかった老齢疾患が増加した。人の加齢病変と動物のものとの大きな違いは,限られた動物種で言及すれば犬,猫,家畜では動脈硬化症が少なく,またその程度もきわめて軽いことである。そのため,臨床的に動物で心筋梗塞や脳卒中はまれな疾患である。病態的にも本態性高血圧の存在は動物では確かめられていない。最後に,動物は人と本質的に同一の疾患を多数有する反面,その罹患頻度は品種,動物種によって大きく異なり,きわめて多様である。
著者関連情報
© 2004 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事 次の記事
feedback
Top