2004 年 19 巻 3 号 p. 261-265
近年,科学的根拠に基づいた理学療法(EBPT)が一つのトピックとなっている。このEBPTを検討するにあたって重要になるのがOutcome measuresである。しかしながら,Outcome measuresに関していくつかの問題点があり,その一つに信頼性の問題が挙げられる。ここでの信頼性とは,検者内信頼性(Intra-rater reliability)および検者間信頼性(Inter-rater reliability)のことを指している。この信頼性を表すものとして,Pearsonの積率相関係数などが挙げられるが,今回は級内相関係数(ICC:Intraclass correlation coefficient)を取りあげ,検者内信頼性および検者間信頼性の求め方を概説する。