理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
正座の不自由が地域在住高齢者の日常生活活動に及ぼす影響
山本 美幸浅川 康吉山口 晴保
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2004 年 19 巻 4 号 p. 281-284

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抄録

本研究の目的は,地域在住高齢者が正座に不自由を持つと日常生活活動にどのような影響が起こるかを明らかにすることである。対象は転倒予防教室に参加した地域在住高齢者173名とし,自記式の質問紙を用いた調査および老研式活動能力指標による日常生活の活動能力の評価を実施した。有効回答136部を分析した結果,正座の不自由が有る者は43名(31.6%)であり,その内容は「膝が痛い」(61.4%)など疼痛に関するものが多かった。不自由が有る者は,不自由が無い者に比べ老研式活動能力指標の合計得点および下位尺度である手段的自立の得点が有意に低く,冠婚葬祭や地域行事への参加を遠慮している者が多かった(41.9%)。

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© 2004 by the Society of Physical Therapy Science
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