理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
在宅での歩行評価指標の検討
-1.5 m歩行による歩行能力評価の可能性について-
牧迫 飛雄馬阿部 勉藤井 伸一住谷 久美子吉松 竜貴徳原 理恵小林 修二久保 晃
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2005 年 20 巻 3 号 p. 203-206

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抄録

在宅における歩行能力評価としての可能性を探ることを目的に,1.5 m,5 mおよび10 m歩行を分析し,その妥当性を検討した。対象は,理学療法を実施している入院患者40例(平均年齢70±12歳)で,快適および最大速度歩行中の1.5 m,5 m,10 mの各地点を通過した所要時間,歩数を計測し,歩行速度,歩行率,歩幅を比較した。その結果,快適および最大歩行ともに歩行距離による歩行速度,歩行率,歩幅の有意差は認めなかった。また,歩行速度,歩行率,歩幅ともに快適速度,最大速度条件において1.5 m歩行は5 m歩行,10 m歩行のそれぞれと有意に高い相関関係を認めた。以上より,1.5 mでの歩行測定は,5 m歩行および10 m歩行同様に歩行能力評価指標のひとつとして活用できる可能性があると考えられた。

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© 2005 by the Society of Physical Therapy Science
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