理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
研究論文
上肢PNFパターンの等尺性抵抗運動域の違いが反対側下肢筋力におよぼす影響
─上肢屈曲-外転-外旋パターンでの検討─
佐藤 仁丸山 仁司
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2006 年 21 巻 3 号 p. 233-237

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抄録

一側(右)上肢PNF屈曲-外転-外旋パターンの開始,中間,終了肢位で,徒手による等尺性抵抗運動を施し,対角線上の左下肢にかかる力について検討した。被検者は右利き健常男性14名(平均20歳)。右上肢同パターンへの抵抗運動で左下肢にかかる力は,上肢開始肢位4.04±2.40 kgf,中間肢位9.01±3.00 kgf,終了肢位6.10±4.09 kgfであった。左下肢にかかる力は,上肢中間肢位への抵抗運動が,開始肢位および終了肢位に比して有意に高値を示した(p<0.05)。左下肢伸展方向の最大筋力に対する割合は,右上肢開始肢位28.8%,中間肢位61.2%,終了肢位43.7%であった。一側上肢への等尺性抵抗運動で,体幹や下肢へ運動が拡がり,力学的な反応で反対側下肢の筋活動が向上すると解釈した。

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© 2006 by the Society of Physical Therapy Science
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