抄録
異なる筋収縮様式(等張性負荷と等尺性負荷)による筋力負荷が酸化ストレス度に及ぼす影響について,健康成人31例(平均22.9±3.4歳)で検討した。酸化ストレス度は活性酸素・フリーラジカル分析装置を使用し,安静時と負荷終了直後の計2回指尖より採血し,hydroperoxide濃度を光学計測法により計測した。筋力負荷はJAMARハンドダイナモメータを用いて,右手に対して等張性負荷と等尺性負荷によるハンドグリップ運動を実施した。その結果,酸化ストレス度は,等尺性と等張性負荷共に安静時と負荷後を比較すると有意差を認めなかった。一方,血圧や心拍数は,等尺性と等張性負荷共に負荷中では,安静時と比較すると有意な増加を認めた(いずれもp<.001)。このことから,等尺性と等張性負荷共に血圧や心拍数の増加があっても,酸化ストレス度は変化のないことが示された。