2008 年 23 巻 1 号 p. 139-143
健常成人22名を対象とし,上肢の敏捷性および同調性の測定部位の差異による影響について検討した。課題は最大タッピングと4 Hzの音刺激に同調した同調タッピングとし,両側の指と手のタッピングを用い,タッピング時間間隔と変動係数を求めた。利き手と非利き手を比較すると,利き手の手タッピングはタッピング時間および変動係数に有意な低値がみられた。指タッピングはタッピング時間に有意差はないが,変動係数には有意な低値がみられた。利き手の手関節は他の部位よりタッピング時間および変動係数が低値であった。これらのことから,利き手の手タッピングが最もパフォーマンスが高いことが示された。